ブログ
HOME > ブログ
HOME > ブログ
馬込鍼灸整骨院の古谷です。
今回は便秘についてお伝えします。
○原因
便が腸の中を進んでいく中で水分が吸収され少なることが関係している。大腸にはかなり大量の水分が流れ込む。その水分の大半は大腸を通過する際に、吸収されて食べ物の残りかすが適度な硬さになる。
大腸内での水分吸収量が少し増えるだけでも便が硬くなり、便秘になりやすい!
○便秘には4タイプがある
1.機能性便秘(a弛緩性便秘 b痙攣性便秘 c直腸性便秘)
2.器質性便秘
3.症候性便秘
4.薬剤性便秘
1.機能性便秘・・・大腸や直腸の働きの異常による。
最も多いタイプ!生活やストレス、加齢などの影響を受けて、大腸や直腸、肛門の働きが乱れる結果起こる。
a弛緩性便秘
大腸はその内容物を蠕動運動によって転がし、少しずつ水分を吸収しながら直腸へ運びます。大腸を動かす筋肉が緩んで蠕動運動が弱まると、なかなか便が運ばれないため便秘になる。
高齢者が便秘しやすい原因の一つ!また、朝食を摂らない、運動不足などの乱れた生活習慣による便秘もこれに該当します。
b痙攣性便秘
大腸の蠕動運動に連続性がなく、便の通過に時間がかかり過ぎて起こる。ストレスの影響が強い。
c直腸性便秘
便が大腸から直腸に入ると、直腸のセンサーが働き便意を催す。そこでトイレに行くと、肛門括約筋が緩み排便に至ります。ところが、便意を習慣的に我慢していると神経の感覚が鈍り、直腸に便が入っても便意を催さなくなる。
女性が便秘しやすい原因の一つ!また、最近温水洗浄便座の水を肛門の奥まで入れるために神経の感覚が鈍り、便秘になりやすい人が増えている。
2.器質性便秘・・・便の通りが物理的に妨げられている。
大腸がんや手術後の癒着、炎症性疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)のため、大腸の中を便がスムーズに通過できずに起こる便秘です。
女性では、直腸の一部が膣に入り込んでしまう直腸瘤もよくある原因。
このタイプの便秘は、元の病気を治すことが基本になる!
3.症候性便秘・・・全身の病気の症状として起きる。
甲状性機能低下症や副甲状腺機能亢進症では、大腸の蠕動運動が弱くなり、便秘がちになりやすい。
いずれも女性に多い病気!生理や妊娠中にホルモンの影響で便秘になりやすい。
この他に、神経損傷や糖尿病の合併症などで、神経の働きが不調になった場合も、このタイプの便秘です。
4.薬剤性便秘・・・別の病気の薬の副作用で起こる。
抗うつ薬、抗コリン薬(喘息や頻尿、パーキンソン病)、せき止めなどは、大腸の蠕動運動を抑えるので、副作用で便秘になる。
○大腸の働き
大腸では、小腸で栄養が吸収された後の液状の消化物の水分を吸収し、その残ったかすを大腸にすみ着いている膨大な数の細菌が発酵して分解します。
大腸には消化酵素がないので、一部のビタミンなどを除いてほとんど消化は行いません。そして、粘液などが混ざって便がつくられる。
直腸は、消化吸収せず便が排出するまでの溜まり場です。
○便のでき方
大腸には、小腸から1日約1.5ℓ~2.0ℓの粘液の消化物が入ります。水分が吸収されて上行結腸(液状の消化物→泥状)、横行結腸(泥状→かゆ状)、下行結腸(かゆ状→半かゆ状)、S状結腸(半かゆ状→半固形)、直腸(半固形→硬い塊)となる。
1日あたり約100~250gだけが便として排出される。便の約75%は水分で、残りの約25%が固形成分です。固形成分の中には多くの細菌が含まれている。例えば、脂肪、小腸まで消化されなかった繊維、タンパク質、消化酵素、粘液、剥離細胞、腸内細菌などがあります。
○排便のメカニズム
1.便が溜まって直腸壁が引き伸ばされると直腸壁にある神経が刺激され、その情報が仙髄に伝えられる(骨盤内臓神経の求心繊維の伝達)
2.仙髄で排便反射が起こりその結果、意思とは関係なく直腸の蠕動運動が起き、内肛門括約筋が緩む(骨盤内臓神経の副交感神経の繊維による伝達)
3.直腸が引き伸ばされたという情報が大脳皮質にも届き、「うんちがしたい」という便意が起こる。
4.排便が可能であれば、トイレに行き、自分の意志で外肛門括約筋を緩め(陰部神経によう伝達)、必要であれば腹圧をかけ排便をする。
排便できない場合は、外肛門括約筋を締めて(陰部神経による伝達)我慢をする。
今回は、便秘の原因や種類についてお伝えいたしました。
次回は、便秘パート2で色々お伝えします!
2022.4.27